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happiness is a warm gun

詩を書いていないから詐欺師になれなかった一年が過ぎた。
空の蒼さは冬の夜のもので、シャガールの空だと云ったのは若い女だった。
降らなかった雨が乾いた路を、凍えた足で滑っている。近づいて、遠ざかる、蒼い雪。



面会室の硝子越しに現れた男はまるまるとふとっていて、「FBI」と胸に大書されたトレーナーを着ていた。
書いたものを読んでもらいたい、大勢に読んでもらいたい、と男は繰り返して、お前だけが頼りだとか云われたら嫌だな、と思っていたら、お前だけが頼りだ、と男は云った。
何かいい仕事はないか、と男に訊きかけたが、やめた。



ひとつになる、という幻想を額の上に乗せるとき、闇を背景にした蛞蝓の交尾がぼんやりと浮かび、黄味を帯びた乳白色が溶けて拡がると、緩やかに細胞がほどけていき、核をもった原子に分かれ、ふざけたように衝突して薄い熱を帯びながら、誰とも融け合っていないのだと、闇にばらまかれて眼が覚めたものだった。
本当はね、理想は食していただくことですから、と云ったのも若い女だった。
身体の奥に入って、中から喰い破りたい、と云ったのは私だったが、中で溶けて留まりたかっただけなのかもしれなかった。



粘膜が乾いた辻に、風が鳴る。
明日吐く血の凪に、音が吹く。
生温い銃の幸福に似て。
  1. 2011/01/14(金) 01:16:29|
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