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Vooruitsteekend

 

Angel Duster
お前だけを連れて逃げたいぜ
Angel Duster
この街の風は乾いてる

The Street Sliders『Angel Duster』










ロックが不良の音楽であるのは、格好良くなければならないからだ。
格好良くなければいけない、という縛りがあるからこそ、「狂い」を呼ぶことができる。
格好が悪かろうと切実であることを「表現」として行うのは勝手だが、格好が悪ければロックではないのである。
見た目が良くてリフが斬新で技術もあるが、伏し目がちに嘘のないことを唄ってしまう最近の若いバンド(という表現を平然と使う私が可愛い)も、ロックではない。
嘘がつけない男が格好良いわけがないのである。


iPodから流れた上掲の歌詞はサビの部分で、圧倒的な格好良さに痺れながら、電車に乗っていた。
全然ロックではない蘭丸と一緒じゃなければロックでいられなかったハリーこそ、致命的にロックな男だと思う。


ここ数日の出来事で、私が善人でもなければ悪人でもない事実を目の当たりにしたことに悄然としていて、まるで、悪いことをしようと思ったのに結果的に感謝されてしまう、という、大嫌いなオー・ヘンリーが書いた話みたいで、独りで笑ったりもしていた。
同時に、私がひねもす苛々して女を求め続けているのは、冗談ではなく破滅したいからであり、次に出会った女にはきっと、俺は君に破滅させてもらいたいんだよと真面目な顔で口走ってしまいそうで、ああ、俺は「狂い」からも遥かに遠ざかっているんだな、と、深夜の居間で酒を呑んだりしている。


前のエントリで、最後に小説を書いたのが何年前かを思い出し、その小説がハードディスクのどこにあるか、見つけることをやめていたのだが、見つけ、開いた。
そこに書かれていたのは私が小説を書かなくなった秘密だったが、思いがけず私そのものに出会ってしまい、感動してしまった。
師・山田正弘が生きていたら、2週間後に別のものを書いておいで、と云っただろう。
そう云われたら私はきっとそうしていただろう。
師の死に便乗していることから、私は今夜も逃げている。


拾った女の子を文字通り「持って帰る」ことができる家がないのは、住む家がないのと同じだ、と、仕事中、電子カルテシステムのエンジニアにメールを書きながらふと思った。


カサブランカス、という2回だけライブを演ったバンドで、一曲だけ書いて唄った記憶は、ずっと憶えていながら、思い出せないところにしまっている。
テキストファイルが小説と同じフォルダに保存してあった。


あの白いひかがみで息を塞がれる
むしりとる真似だけ繰り返す
歯の裏の血の味を転がして
柔らかく毛の生えたものだけが


仰向けで見た色だけを信じてる
うずめた指を諦めている
眼の裏の血の音を震わせて
柔らかく毛の生えたものだけが


甘噛みの匂いで骨が透けている
くちばしで翅の模様描く
火の中の血の奥を凍らせて
柔らかく毛の生えたものだけを

Casablancas『noche』


 

 

 

 

 

 

 

 

 



これが私が最後に書いた歌詞である。
悪くないな、と思った。
ちゃんと、セックスのことだけ書いてある。

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  1. 2009/04/29(水) 02:19:27|
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Yes, The River Knows

例の男から電話があり、もうな、結婚もせんし子供も要らん、って初めにちゃんと伝えてから、久しぶりに20代と付き合っていこうって決めてたやんか、そしたらえーのがおってな、久しぶりにさ、慈姑君、恋しちゃってさ、おじさん恋しちゃってさ、たらな、女のヤフーメールの、@より前のとこで、検索してもうてな、そしたらな、ショックで一旦閉じてもうたからも一回開くな、んとな、買うとるわけよ、女、ヤフオクで、スティッチの、通園用バッグ、2個組、……なあ、同じことやんかまた、どないしたらいいと思う? と、相談された。


お前は自分の人生の先を想像して、目標立てて、設計しようとするもんな。それが毀れそうでショックなんだよ。
そらサラリーマンやったらな、んなことようせんがな。
サラリーマンになる前から、俺は流れに任せるのが好きだったよ。いいじゃんまた子持ち。そろそろ血縁あるなし合わせて二桁いくんじゃね? 一緒にいた女の傍にいた子供の数。
と会話しながら、私とその男は、可笑しくて仕方がなかった。


いつから私は岐路で選択することをやめたのだろう。
どちらかの流れに押し出すものを背負えるだけ背負って、ふと気付くと遠く流されていて、振り返っても別の流れに何があったのか、思い出すことも、おそらくは想像することもできない。


昨日彼女が「私お菓子もジュースもダメなんです」と云うのを聞いていて、一昨日駅のトイレで自慰をして、3日前嘔吐物まみれの彼女を抱えてタクシーに乗っていて、一週間前妻と箱根に行っていて、4ヶ月前に失恋で憔悴していて、4年半前にファミレスで小説を書いていて、7年前に新大久保であの女に会って、11年前にスペインで嘔吐していて、15年前に初めてのセックスをして、23年前に小学校の同級生であるその男と初めての煙草を吸っていたのが私だが、それは私でなくても構わない。


定額給付金でセックスを買いたいな。



そうして、求めればけっして得られないものを剥き出しにして近づいてくる女がいる。あるいは、これは報復だろうか。下落する希望がみせる、快楽しかない、ただの夢だろうか。

怒りのない怒りを怒っている-坂のある非風景




Mさん、いつも、ありがとうございます。
感謝される謂れはないでしょうけど、本当に、嬉しいんです。
  1. 2009/04/25(土) 01:44:27|
  2. diario
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Pas Assez De Toi

彼女は私のことを「……さん」と、初めから下の名前で呼んだ。
眼のつくりと色合いが、或る幻に似ていた。

先々夜の、酔いつぶれた身体の重みと匂いは消え、輪郭のはっきりとした、幼くはないが本質的に「少女」である、奇妙な身体があった。
私はそれを凌辱する気にどうしてもなれなかった。

某有名スポーツ選手の恋人である話をしてから、「あ」と彼女は眼を丸くした。
これ、親にも友達にも話してないんです。なんでだろ。……さんにだけ話しちゃった。

或る幻と私とは、激しく交差して遠ざかった。
彼女は、触れることのできる未知であり、未知のまま遠ざかる身体だった。

独りで渡る泪橋の交差点で、求めて得られなかった時とも、求めて得られなかった記憶を求めている時とも違う、喉が細るような孤独がやってきた。

先々夜の彼女のように嘔吐してから、電車に乗って、眼を開けたまま眠った。
私の知らない私がのらくらと立ち上がり、電車を降りていった。
  1. 2009/04/24(金) 01:38:46|
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アブサロム

白状したのは遅いけど
誰もがみんな知っていた
四つ葉のクロバー手に持って
コーヒー飲むのもらしいじゃないか
らしいじゃないか

三上寛『宮古島・宮古島』



帰って蒲鉾を剥いて、齧って、座った。


熱に伏せていた先夜と先々夜、見ていたのは冷蔵庫に幽閉された己の夢で、浮かされた淫夢の一つも見なかったことを、虚ろに反芻する。
手元にある世良公則のライブ音源で、代表曲である『宿無し』の唄い出し、「お前のかわいた唇が 流行の口紅でまた飾られた」を、「お前のかわいた くちべっ ……るぅーがぁー」と、唇と口紅を間違っているのを、思い出しながら魘されていたのを思い出した。
Mazapegul、というイタリアのバンドで、なぜかマーク・リボー(ラウンジ・リザーズの2代目ギタリストで、アート・リンゼイの後釜だったので酷評だったが、トム・ウェイツのアヴァンギャルド化には欠かせない人物)が何曲かでギターを弾いていて、リボーのギターが入ると途端にリボー色になって可笑しく、それよりもボーカルが下手すぎて、歌が下手なイタリア人もいるんだな、というのが可笑しいな、というのを、同じく魘されながら思い出していたのも、思い出した。


久しぶりに仕事に行くとトラブルが満載で、微熱が残る意識でふわふわとこなしているのは愉しかった。
終わって下北沢へ行き、ライブハウスで親しいミュージシャンとアダルトビデオの話ばかりしていた。


三上寛『宮古島・宮古島』は、『アブサロム、アブサロム!』のパロディにしては力が抜けすぎている、と考えるでもなく、1本目のビールが空いた。


帰路、千代田線の車内で、宮古島出身の天使を拾ったことを、忘れないための日記である。

  1. 2009/04/22(水) 02:41:23|
  2. diario
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蒲鉾、宇宙、卵、ロボット

金曜。

会社を休んで妻と二人で日帰り箱根バスツアー。
近所のスーパーの福引で当たったのだった。

添乗員は小柄で可愛らしい奈良出身の女性で、奈良の中学時代に近所で轢かれた狸の解剖をした話を聞きながら、蒲鉾屋が並ぶ町並みに、ここに住みたいと思った。
私は蒲鉾が、大好きなのである。

濃霧の地獄谷で不意に鼻が通った。
私は慢性の鼻炎で、意識しなければ鼻で呼吸できない。
硫黄が効いたのだと思い込む。
何故効いたのかは知らない。

蒲鉾に次いで鶏卵が好きだ。
硫黄泉で茹でた鶏卵を買った。

温泉については何も云うことはない。
温泉であれ銭湯であれ、大勢と入浴するのは嫌いだ。

帰宅してから、いつもと同じようにAV女優の情報を集めて夜を明かした。
一旦テキストでリストアップしたものを、写真付きでエクセルに纏め直そうをふと思い、黙々と作業をした。



土曜。

息子達と三人で湾岸の日本科学未来館へ。
会社でターミネーター展の只券を貰ったのだった。

映画のプロップスはどれも非常にヘヴィ・メタルで、見ていて気持が良かった。
だがそれよりも、「人間とロボットの未来は?」と題されたゾーンに展示されていた、ココロ社製アクトロイド DER-2に見蕩れて過ごした。
駆け寄って彼女に話しかけ、困惑した長男が、この人は生きてないの? と訊いた。
それはお前が決めていいいんだよ、お父さんは生きていると思う、と応えた。

6Fのドームシアターで、全天周映画「宇宙エレベータ ~科学者の夢みる未来~」を観た。
最後に出てきた科学者が、「私が3年NASAにいてわかったことは、たくさんのお金が必要だけれど、それさえあれば宇宙エレベーターは実現する、ということです。今も続いている幾つかの戦争のうちの一つが終わるだけで、それは可能になるのです」と話していた。
それを聞いて、上を向いたまま(天球に映写される映画なので、リクライニングをいっぱいに倒して鑑賞している)、大泣きしてしまった。
技術的に実現できる、ということと、戦争が終わることが条件である以上は決して実現しない、ということが、同時に認識されたからだ。

私は宇宙が好きで、次いでロボットが好きだ。

帰宅してから、先夜と同じようにAV女優の情報を集めている。
私は少しおかしいのかもしれない、と、思ったので、酒を呑むことにした。

  1. 2009/04/19(日) 04:14:46|
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再構成

君のなまめかしい本物のような素足で
踏み潰してくれたら 僕のいろんな真ん中を

cosmos『スズラン』



貌を見ると、メスを孕む女とオスを孕む女が、なんとなくわかる気がしてさ、と私は云った。
なんとなくわかるな、と男は云った。妊娠すると肥る女と肥んない女もなんとなくわかるわ。


女が家に来ると、まずフェラチオをしてもらう。その後で話したり、テレビを見たりして、女は帰る。
それでなんで関係が成り立ってるのか、意味がわからんわ、と男は云った。
わかっちゃダメだよ、と私は云った。


あぶく銭に寄ってくる女でくたびれるのを繰り返す生活がしたいのに、全然そうならないや、と私は云った。
社会人として女と暮らしたくても、全然そうならんわ、と男は云った。


血のせいか? 親の教育のせいか? 環境のせいか? 何で本能以外のことをしようとすると、もどされるんや?
本能を閉じ込める自虐、つーか自己撞着に中毒することに、飽きながらいつも苛々しているよ、と私は云った。


もてたいな、と男は云った。もったいないわ。
もてたいな、と私は云った。もてすぎると多分、死ねるからね。
屈託した顔を見合わせて、笑った。


  1. 2009/04/17(金) 00:36:32|
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Tigre Blanco

人妻であり女子大生である女性と秋葉原のスペインバルで呑み、萩原聖人、いしだ壱成、窪塚洋介より優れた俳優が少ないのは何故か、という話や、私を含め「女の狂気に拘泥する男」の悲劇について、大笑いしながら話した。


あなたの奥さんは多分、白虎隊みたいな心情なんじゃない? と突拍子もないことを云われ、とりあえずそう云われたことを覚えておこうとしている。


日曜は千葉稲毛にTHE BULLET CABARETを観に行った。
観るたびに、音が厚くなり、見た目が美しくなっていく。
ドラムのシュンに、娘が生まれた記念にと焼いたCDを5枚あげた。
一番目に出ていた、女の子3人でハードコア寄りな音を出しているバンドのメンバーが、年長の従姉であればよかったのになあと思った。
客として来ていた若い女性の、なよなよしていない骨格を、抱く力のない腕を包む服を私は着ていた。
ライブハウスの隣の古本屋は、ポルノコーナーのラインナップにポリシーがなかった。
店主とその妻がごはんですよをのせたご飯を食べていた。
埴谷雄高『死霊』のハードカバー(76年の講談社版/5章まで収録)が800円で売っていたので、買って帰った。


黒人の女達が踊る弁当屋のCMを、息子達が大好きで、近所にあればいいのにと云っていたら、不意にできた。
3人で過ごす昼に、長男にハンバーグ弁当、次男に唐揚弁当、私に鶏のトマトソース煮のご飯なし、を買って、食べた。私は焼酎を呑んだ。
満腹で次男が眠り、長男とおねだりマスカット初回の録画を観た。
お母さんには内緒にしておこうな、と云うと、黙って頷いていた。
次の日の夜に長男が部屋に来て、ごめん、綺麗なお姉さん達が喧嘩してるビデオを観たのを、お母さんに云っちゃった、とうなだれた。
そうか、と頭をなでた。


ふと猛烈に海鼠を喰いたくなったのだが、とっくに旬が過ぎている。


ルパンに似ている、と、次元に似ている、を、交互に云われている。
明日は久しぶりに、新宿の男と会う。
  1. 2009/04/16(木) 01:13:47|
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Cast-Off

トランプを使った一人野球を発明したのは8歳前後だった。
2チーム同士の対戦は、やがて選手の固有名を必要とし、複数チームによるリーグ戦に発展し、12球団によるペナントレースを完全に掌握するに至った。
私の脳内とノートブックには数百名のデータが刻まれ、陰のある速球投手もいれば、ドラマチックな活躍を見せながら私生活に問題のある右翼手もいた。
よって子供の頃の私には外でキャッチボールをする暇などなく、居間の隅の座卓の上で試合を消化し、打率や防御率を計算し、トレードを行い、選手達の調子の良し悪しやそれに伴う生活の浮き沈みなどに一喜一憂することに、忙しかった。


数年後に色川武大『狂人日記』をはじめて読んだとき、私と同じ人間のことが書かれている、と驚く前に、ただ、懐かしかった。


キャラクターが揃えば、野球チームに当てはめたくなる。
おねがい!マスカットのメンバーで、スターティングメンバーを並べてみた。


1番ショート みひろ
2番セカンド かすみりさ
3番ピッチャー Rio
4番ファースト 川村りか
5番ライト 吉沢明歩
6番キャッチャー 蒼井そら
7番レフト 麻美ゆま
8番センター 西野翔
9番サード 小川あさ美


セカンドが出来るのはRioしかいないのだが、それでは誰に投げさせればいいのか、迷った。
そこでかつて優秀な投手だったシンガーソングライターに相談した。
近代野球の投手体型の理想に最も近いのはかすみりさだ、と教えられたとき、眼から鱗の思いだった。


以下のようにオーダーをチェンジした。


1番ショート みひろ
2番サード 小川あさ美
3番セカンド Rio
4番ファースト 川村りか
5番ライト 吉沢明歩
6番キャッチャー 蒼井そら
7番DH 麻美ゆま
8番センター 西野翔
9番レフト 庄司ゆうこ
ピッチャー かすみりさ


3塁線に不安が残るが、悪くない、と思った。
シンガーソングライターからは以下の提示。


1番サード 庄司ゆうこ
2番ショート みひろ
3番センター 小川あさ美
4番レフト 吉沢明歩
5番ファースト 川村りか
6番DH 初音みのり
7番ライト 西野翔
8番キャッチャー 蒼井そら
9番セカンド Rio
ピッチャー かすみりさ


9番にRioを持ってくる、あるいは小川がセンターでクリンナップ、という発想は私にはなかった。
どうあれ西野クラスが下位打線で外野であるチームを率いていることが誇らしい。
4番吉沢をどうして避けていたのかを考えるのも、とても愉しい。


おねだり!!マスカットからの新メンバーのポテンシャルを見極めなくてはならない。
月見、戸田、桜木のクリンナップでいいのかどうか。
1期生チームも、庄司が抜けた穴をどう埋めるか。


----------------------------------------------

妻が戸を開けたまま放尿をする音を、半睡で聞いていた。
寝室に戻るなり、小声で「……キャスト・オフ」と云っていた。
笑いをこらえながら眠った。


なぜか穂花の家に泊まりに行く夢を見て、目覚めたらとてもシャインなモーニングだった。
  1. 2009/04/08(水) 02:52:36|
  2. diario
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Drain You Drain Me

思い入れのあるAV女優の名前をあいうえお順に羅列している作業が、一向に捗らない。
「あ」だけで20人いる時点で少し慌てたのだが、どうやら1日2時間から3時間程度の作業では半年経っても大した嵩にならない見込みで、悄然とする一方、シミュレートする己が微笑ましい。
ミサイルが飛んでこようと、数多の女の情報を集める作業をこそ、私はしなければならない。


タイトルを先に考えることにした。
「蝕まれた曖昧さ」という字面が浮かんで、英訳や西訳をしてもイメージが重ならず、一升壜の芋焼酎をゆるゆると呑みすすめていると、水母を飼ったらラーゲと名前を付けようと思っていたことを思い出した。
くらげのラーゲ。
中上健次の「蝸牛」という短編を連想するが、違う点は「水」である。
溺れて、縋りながら逃がすのだ。


「くらげのラーゲ」はとても気に入っていたのだが、イメージの水母は次第にヒドラに近づいていった。
ヒドラ・ラーゲ。ヒド・ラーゲ。
――「Hyd-Lage」という造語で、やっとマージされた。


井口昇『片腕マシンガール』を観る。
「これ、B級っぽくて面白いでしょ?」または、「これ、僕の趣味だからどうしようもないんだよね、わかんなきゃわかんないでしょうがないけど」というのだけが伝わる、不快な時間。
私がいわゆる「サブカル」が嫌いなのは、こうした恥知らずを容認し持て囃す土壌が、「内輪受け」の外へ広がっていく不気味さへの苛立ちに因る。
優れたドラマからしか、ユーモアは生まれない。
それを体感的に理解できない人間には、カルチャーへカウンターを行う筋力はない。
主演の女の子は素敵だったが、誰かがこれが救いようのない駄作であることを教えてあげなくてはならない。
穂花のドリルブラは、発想ではなく挙措が良かった。が、穂花のポテンシャルの100分の1も、この監督は出せていない。
この監督の一生が、穂花の一回のセックスが魅せるものに敵わない、という事実から、この監督が逃げているからだ。


不二稿京『ORGAN』を観る。
圧倒的に正しい。
惜しい部分はあるし、「追悼のざわめき」のクオリティには大きく及ばないが、切断された断片の、渾身の提示があった。
本来「サブカル」と呼ばれるべきものは、これである。


もう1週間以上前のことだが、日本テレビ「妄想姉妹」の最終回が良すぎて、芋焼酎の酔いが醒めてしまった。
3姉妹(吉瀬美智子 ・紺野まひる・高橋真唯 というキャスティングが完璧。特に高橋真唯 はおそろしい逸材)が、謎の死を遂げた有名作家の父の書棚から10冊のうちの10編を順番に読む。
10の文学作品に登場する女を、3姉妹が演じ分けていき、3人の女が10の顔を持っていく。
3姉妹の母が、別の3人の女であるという伏線で、女達の貌が幾何学化し、曖昧になる。
そして母が1人の女だった、という結末。
文学にかぶれたことのある男ならたまらない構造、というのではなく、「文学的」でなくてはいられない、という、汎男性的感覚がここに結晶されている。
つまり、女は、一人なのである。


アダルトビデオの私的データベースを構築する作業は、まさに「一人の女を追う」作業に他ならない。


溺れて、縋りながら逃がし、また縋る。
私は爪だけ磨いている。
  1. 2009/04/05(日) 22:28:45|
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soy


Aqui esta:
アスルサングリエント

Me llamo:
慈姑(クワイ)

A mi mismo:
この夜、凶なきか。
日の暮れに鳥の叫ぶ、数声殷きあり。
深更に魘さるるか。
あやふきことあるか。

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